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タイトルロールの意味。@雪組 『エリザベート』 感想。

東宝版や月組版とも比較しつつ、 『エリザベート』 作品考もどき。


例によってとっても自己中な発想による感想ですので、あしからず。
……なんだかんだ言ってチカたんトートは絶賛してる気がする(爆)




さて、私が東宝版 『エリザベート』 を観たのは2004年の4月でした。
月組公演の丁度1年前です。 順番的には花→東宝→月→雪、て訳ですね。
(花組版の前に宙組版をDVDで見ましたが、ナマ観劇ではないので割愛)

東宝版を観ていちばん感心したのは演出家・小池修一郎氏の手腕でした。
なにが凄いってこの作品をタカラヅカ ver に書き替えたことが凄いと思った。
正直言って私は、オリジナルに近い東宝版よりもヅカ版 『エリザ』 のが好きです。
何故かと言うと1本筋とおった物語として素直に 「楽しい」 と感じられるから。


東宝版は、オーストリア皇后・エリザベートの人生録、て感じがしたんですよ。
エリザベートという人物に想い入れのあるひとが観れば大感動の傑作だろうけど
私はぶっちゃけ、想い入れも馴染みも無いので(爆) 特にラストシーンなんか、
棺桶に入ってるシシィを見ても、だから何? …とまでは思わなかったけどさ(苦笑)
でも、この作品から何を感じ取ったら良いのか、ぴんと来なかった。 正直言って。

ヅカ版はわかりやすく 「愛の物語」 だから、1本通ったテーマが解りやすかった。
だからこのヅカ版を作るために、シシィと対になる “影” でしかなかったトート像を
“ひとりの男性” として描き直して物語を書き替え、作り上げてしまった小池氏を
私は 「並の才能じゃねえ!!」 と思い、崇め奉る勢いで尊敬してしまったのですよ。


東宝版のテーマは、エリザベート。 ヅカ版のテーマは、トートとシシィの愛。
私は勝手にそんな風に区別して、東宝版とは別モノとしてヅカ版が大好きだった。



……だから。 月組で再演された ver を観た時、けっこー驚いたんですよね。

これ、タカラヅカの 『エリザベート』 じゃない。 私はそう思ったから。



瀬奈くんのシシィは、心配してたのが杞憂に終わるほど素晴らしいお芝居だった。
シシィの強さ、その奥に秘めた弱さ、純粋さ、それらの表現に説得力と魅力があって
私は未だに 「退団したら東宝の2代目シシィになれ!」 と言い続けてるくらいで。
(いや勿論、瀬奈くんにはまだまだ卒業してもらっちゃ困るんですが)(微妙に矛盾)

けれど。 私がそんな風に言い続けてるのにはもうひとつ、別の理由もありまして。

瀬奈くんのシシィは 「タカラヅカのシシィ」 じゃなかったんですよ。 私的には。

月組版 『エリザベート』 で真ん中にいたのは、トートじゃなくてシシィみたいだった。
トートの愛の軌跡じゃなく、シシィの生の軌跡を追っている物語のように見えた。
当たり前ですが、これは私の勝手な観方だから。 違う風に見えたひともいると思う。
でも少なくとも私には。 物語の主役も、主人公も、エリザベートであるように見えた。

観ていて思い出したのは、花組版ではなく東宝版の 『エリザベート』 の方でした。
東宝版の方を思い出して、ああエリザベートってこういう作品だったなあ、と思った。
瀬奈くんのシシィ像はもの凄く好きなんです。 歴代でいちばん好きかもしれない。
(歴代っつっても私が知ってるのは宙花月雪だけですが)(しかもみどりシシィは未見)
でも、 “タカラヅカの” エリザベートとしては、少し違うんじゃないかなって思った。
ヅカ版の主役は、トートだから。 主人公はシシィでも良いけど、主役はトートだから。
物語の中心にエリザベートがいるのは全然構わないんですよ。 タイトルロールだし。
けど、舞台の中央にはトートがいなくちゃいけない。 そこにシシィがいたら、違うから。


……って私は感じたので、月組版 『エリザベート』 は大好きではあるんですけども
(因みに、特にツボったのはルキーニ@きりやんとマダム・ヴォルフ@エリさんでした)
タカラヅカで上演してる作品としてどうだったかと言うと、多少フクザツだったり。
敢えて 「タカラヅカ」 という枠を外して考えるのであれば、瀬奈くんシシィは勿論のこと
さえちゃんのトート像も含めて本当に素晴らしかった!!って感想に尽きるのですが。

でも私はやっぱり、小池氏がタカラヅカで上演するために色々工夫してくれた
“タカラヅカの 『エリザベート』 ” が大好きだからさ。 フクザツなんですよ(笑)
東宝版は東宝版でヅカには出せない迫力や鋭さがあったりして、好きなんですが
それでも、タカラヅカを観に来てるからには “タカラヅカのエリザ” が観たいのよ。



……とまぁ、前回の再演時には、そんな葛藤(?)を抱えていた、私としましては。

今回の、雪組での再演となった 『エリザベート』 、非常にツボでございました。
ちょっと大袈裟に言うと “タカラヅカのエリザ” としての完成形を見た気がしたので。
それはきっと、再演を重ねる度に練り上げてきた小池氏の演出によるところも大きい。
でもそれとは別に。 私は今回のトートとシシィの “バランス” が大好きなんです。



ではシシィ@となみがそんなに完璧なのかと言うと、そんなことは無いんだけど(爆)
正直言うと、今までにとなみが演じてきた役の中で何がいちばん好きかと言うと
私は今回のエリザベートは挙げられません。 個人的には 『コパ』 のローラかなあ。
となみシシィは正に 「美貌の王妃」 、見目麗しいわ可愛いわでビジュアルは最高だし
少女時代から晩年までをもの凄い集中力で演じていて、とても良かったと思うけど。

ちょっと気になってしまったのは、ゾフィー@ハマコとのバランス、でしょーか。
ハマコの役作りが嫁イビリする姑って感じじゃなく、普通に厳格な皇太后様なので
♪お母様がいじめるのー♪ とかってそういう風に見えないんだよね(苦笑)
別にいじめてる訳じゃないじゃん、皇后教育してるだけじゃん、て。 そんな感じ。
だから ♪マザコン皇帝♪ て言うのもヘンだし。 そこまで母子癒着してませんて。
(あ、コレはシシィの台詞じゃないですよ念の為)(フランツはマザコンと違うって話ね)

ちょっと、少し、心配になった。
これ、見るひとが見たらシシィの方がイヤなオンナに見えるんじゃなかろーか、と。

もういっこ微妙だと思ったのは、意外や意外、少女時代かな。 可愛いんだけどね。
ただ、となみちゃんて見た目(童顔)に反して声がとっても大人っぽいから
上手く少女らしい喋り方はしてたけど、歌ったりするとやっぱ、アダルトかなあ。
子どもって性分離する前の存在だから、女性性強い娘役には向かないかもしれん。
(そういう意味で瀬奈くんの少女シシィはメガトン級ヒットだった)(言い回し古いよ)


けれど。 ゾフィーとのバランスは微妙だったけど、トートとは良かったのですよ。
私には作品の主役がトート閣下で、物語の主人公はシシィであるように見えたから。


前の記事でも語らせて頂きましたとおり、トート@チカたんがやさしかったから。
いつでもきちんとシシィ@となみを見つめて、感じながらお芝居していたから。
トートの行動ひとつひとつが、シシィの感情と呼応しているように、私には見えて
だから物語の中心はシシィなんだけど、でも舞台の中央にいたのはトートだった。
となみのシシィは輝いていたけれど、男役さんを食うほどの強い光は持たない。
タイトルロールとして物語の真ん中にいながらトートと裏表の姿勢は保っている。
そういう演出なのか、たまたまなのかは知らないけど。 このバランスが秀逸だった。

最初から最後まで “エリザベートとして” 揺ぎ無いお芝居を見せてくれたとなみ。
そんな相手役から目を離さず演技していたチカたんは、どちらかと言えば受身芝居で
でもちゃんと舞台の中央にいた。 主役であり、座長であり、トップスターだった。
そんなふたりを見ていたら初めて、タカラヅカ版の 『エリザベート』 が呑み込めた。
こういう作品だったんだな、って。 初めて素直に理解して、納得できたの。 私は。



東宝版のトートは、シシィが生んだ幻であり、影。 ヅカ版トートは、ひとりの男性。
雪組版のチカたんトートは、そのふたつのトート像のちょうど中間辺りな感じ。
シシィの中に潜む “自由=死” への渇望が男性という形を取って現れているような。
だからトートとシシィが愛し合うというのは、ふたりがひとつの存在に戻ることで
時間軸で言うとラストシーンの後に位置している筈の冒頭にシシィが出てこないのは
ラストシーンでトートと一体化してしまった後だからかな、と私は思いました。

なので、冒頭の裁判シーン、シシィは 「出てきていない」 訳じゃないんですよね。
私的にはあの場面のトート=シシィなので。 見えないけど、ちゃんといるんですよ。
そしてあの裁判は総てシシィの精神世界の中における出来事なんじゃないかな、と。
ルキーニも史上に実在する人物とは何ら関係無い、フィクションな存在なんだと思う。
で、裁かれているのはルキーニではなく、実はシシィ自身なんじゃないかと思う訳です。


私は今まで、シシィを死へ誘いに来るトートが悉くバットタイミングなのが疑問で
なんで今来るかな~~空気読めよ!!と思ったりしたこともあったんですけど(爆)
でもトート=シシィであると考えればその辺もぜんぶ、納得出来るんですよね。
トート閣下は別に、シシィを無理に死へ誘おうとしている訳ではなくて。
ただ単に、死という可能性もあるのだと、ひとつの選択肢を提示するために来ている。
そんな風に見えるのはトート@チカたんが強引でないせいです、ひとえに(笑)
強気、ではあるんですよ。 でも強引じゃないの。 無理矢理じゃなくて、やさしいの。

本当、しつっこくて申し訳無いんですが。 とにかくトート様がやさしいんだよ!!

それが “トートとして” 正しいかどうかは謎ですよ。 黄泉の帝王ぽくは無いし。
あの、おっとろしい化粧で微笑んでるとなんだか異様な感じもするし(こら)
でも私は大好きなんですよ(笑) なんでか、不思議と、すごく納得してしまって。

シシィはトートの愛をずっと拒絶していて、最後には少し唐突ながらも受け入れて、
今まで私は 『エリザベート』 のラストシーンをそんな風に捉えてたんですが。
シシィはトートの存在(=死による自由、それを望む自身の心)を元から知っていて
それを受け入れる=認める、というのがあのラストシーンの意味なんだな、と
初めてそんな風に納得してみた訳です。 ……や、私の勝手な解釈ですけど(弱気)


冒頭の “煉獄” も、トートの “死への誘い” も、最後の “最終答弁” も、
意味も解らず観ていたそれらは、全部シシィの中の葛藤だったんじゃないかな、と
そんな、今までは思いもよらなかったような考え方が出来た今回の観劇でした。

そりゃ勿論、この考え方が正しい 『エリザベート』 なんだっ!とは思いませんし
今回の雪組 ver が作品として完璧な形なんです!!と断言する気も更々無いけど
ただ、また新しいひとつの考え方として今までと違った楽しみ方が出来たことと
それがけっこー自分好みな解釈になったので嬉しいのと(笑)で、かなり満足です。



そして。 テーマが 「エリザベート」 でなく、 「愛の物語」 になったヅカ版において
それでもタイトルが変わらなかった、その意味と言うか意義が少し解った気がする。
主役のトートを差し置いて、 「エリザベート」 がタイトルロールである、その意義。

トートとシシィが裏表、一対であるからこそ、その意義は生きるんだな、と。

ふたりは一対だから、ふたりでひとつ、だから。 どちらか片方では駄目だから。
主役がトートであり、主人公がシシィであり、トートとシシィは裏表一対であり。
シシィに “愛” を求めたトートがいて、トートに “死” を求めたシシィがいて、
そしてふたりが結ばれるラストシーンで “愛” と “死” とが初めて同義になる。
「愛と死の輪舞」 って副題にはそういう意味があるのかなって、改めて思いました。




――― 以上、まとまった気はサッパリしないけど(爆)トート×シシィ考察は終了。


要はチカたんのトートがめっさ好きで、となみシシィとセットでドツボに入った、と。
そんな話なんですけどね(苦笑) なんでかな、あんな 恐い のに(でもそこが好き)(痛)




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【2007/07/11 13:48】 | ゆきぐみ観劇日記。 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
<<東京ヅカ劇場付近の某所より。 | ホーム | 禍々しく、やさしい魔物。@雪組 『エリザベート』 感想。>>
コメント
仕事場から中継です、こんばんは(仕事しろよ)(だって今休憩中だもん)(・・・)
コッソリ「エリザ」考察読ませて頂く筈があんまりにも面白くって
ついつい出て来てしまいますた(大迷惑)
そっか~~納得ゥ~~!!!てんじゃなくて(すんまへん)
何だかね、胸の辺りがスカッとしましたんですよ(笑)
私はチカとな「エリザ」未見なので正直どんなんやろ~なんですが。
私の脳内にストックしてある宙花月のエリザを思い出しつつ・・・
そう言えば・・・最初のシーンとかラストシーンの不思議とか。
そもそも人間と死神の恋ってどうよ!?な疑問やら。
もう1つは他では見られない「愛と死の輪舞」というサブタイトル。
確かに深くて暗いけど何かありそうだにゃ!?と。

そして、ただ今私が取り組んでおります(笑)
平安王朝版「愛と死の輪舞」(違っ)で色々思い巡らせておりましてね(爆)
考え方のアングル変換が中々難しいんですが、トマさんの「エリザ」考察読ませて頂いてて
うーーーんっすんげぇ斬新っ!!!ってメチャクチャ勉強になります。
てか、むしろ感動してます(じーーーーんっ)
ああ、俺も早く雪エリザ観た~~いっ!
恐い閣下に会いた~いっ♪(おい)

あ。すみません・・・相変わらず要領を得ず長々と(爆)
そろそろ退散します・・・ってか再び仕事します(自爆)

追伸。
直メありがとうございますた(感涙)
もう間も無くお返事致しまするので・・・お許しを(汗)
【2007/07/11 17:19】 URL | 舞奈 #-[ 編集] | page top↑

>舞奈さん。

こんばんは~~レスが大変遅くなりまして申し訳無い!!
そして旅先からも度々の迷惑メール、失礼致しました(ぺこり)

いや、私の見方は斬新っつーよりも乱暴ですよね(爆)
こーゆー見方して良いもんなのか、自分でも少々疑問な上に
それを上手く説明出来た気も全然してないんですけども
(書くだけ書きなぐって独り満足)(それでこそ俺)(ってオイ)
真正面から読んでくださる方がいてくださると嬉しいです~~。
もうね、私はいつもいつも、自己中な考察ばっかなんですけど
舞奈さんはいつでも私の駄文と真剣に向き合ってくださいますよね。
……本当にありがとうございます(涙) 超嬉しいですっっ!!

舞奈さんは未だ雪エリザ、未見なのでしょうか?
演目の影響もあってか(私的には)予想以上のチケット難で
大変かもしれないんですけど、是非是非一度は観て頂きたいです!!
ルキーニ@キム君はオットコマエですよ~~(ニヤニヤ)


【2007/07/15 20:37】 URL | トマ #-[ 編集] | page top↑
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