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私だけのヒーロー。@月組青年館 『大坂侍』 感想。

なんか微妙にまとまってませんが(苦笑)少々興奮気味で申し訳無いです。


先ずは何でか、イシダ氏の作品考から。 +主人公(とヒロイン)について。
例によって超自分的解釈なので閲覧される際は話半分に読み流して下さいませ。




イシダ先生はアテガキしないひとなんだと、ずっと勝手に信じ込んできましたが。


出演者にアテガキした脚本を書いて、生徒さんを生かす作品を作っていくよりも
確固たる、自分の見せたい “世界” ってものがあり、そこに出演者を当てはめていく
そういう作り方をするひとなのだと思っていた。 勝手に。 でも、確信的に。
『再会』 『猛き黄金の国』 『長い春の果てに』 『傭兵ピエール』 『青い鳥』 『竜馬伝』
イシダ先生のお芝居は幾つか観てきたけども、どれもそういう作品なのだと思っていた。

けど。 今回の 『大坂侍』 、これだけは違う、ような気がする。

これは、きりやんにしか絶対にできない作品だと、私には思える。

イシダ先生がほんとうにアテガキしたのかどうか、実際のところなんて知らないけれど。
でも私は勝手にそう感じた。 そして石田氏に対しずーっと持っていた偏見を、改めた。




イシダ作品の “ヒーロー” って、みんな同じ風に見えてたんですよね。 私には。


『竜馬伝』 中盤辺りで多勢に囲まれた状態に陥った竜馬が、二丁拳銃で危機を脱する
あの場面はたぶん見せ場なんだろうと思ったんだけど、私はあまり入りこめなくて。
と言うのも、ものすっごい既視感だったのですよ。 懐かしの 『猛き黄金の国』 の。
あの作品中でも主人公・弥太郎が、拳銃で多勢を蹴散らす “見せ場” があったので。

憶測ですが。 イシダ先生が、こういうヒーロー像をお好みなんだろうなと思って。
私個人としては飛び道具使われるよりも、素手で立ち向かって潔くボコにされる(笑)
たとえば 『ヘイズ・コード』 のカールトン監督のよーな男性の方が好みなんですけど。
ただホラ、よく男の人って一般的には情緒や雰囲気よりも効率を求めるとか言うし。
石田氏的にはボコられる方が格好悪くて、飛び道具使う方が賢いってことなのかなと。


イシダ作品の “ヒーロー” における共通項。 賢くて、それなり女好き(笑)

ジェラールも弥太郎もステファンもピエールもジェイクも竜馬も、私的には極似た印象。
大まかな性格設定はそれぞれ違うんだけど、誰もがその “共通項” を持っている。
だから私は 「賢くて」 「女好き」 てのは “とっておきヒーロー設定” だと思ってた。
大事な主演ヒーローには必ず付けてあげる、イシダ先生の、特別で大切なステータス。
(そして誰もがお金とか才能とか天命とか、特別な何かを持っている。 これもお約束)


ただ、その “とっておきヒーロー設定” が私の好みとは真反対行ってるもので(汗)
私が 「イシダ芝居は苦手」 と公言してきた理由のひとつが、正にコレなんですけどね。
「賢い」 ってのは演じる役者さんのタイプによっては 「ズルい」 風にも見えてしまうし
「女好き」 は別に構わないんだけど(少しは構えよ)それに乗じての下ネタは勘弁。
イシダ先生のようなふつーの男性にしてみれば、色好みってのも魅力のひとつでしょうが
私は数年前くらいまで、下ネタの類が病的に苦手(※大袈裟に有らず)だったのですよ…。

因みに。 フォロー(になるかは謎だけど)(爆)を一応入れさせて頂きますと、
イシダ先生が生徒さんに下ネタ系の台詞を言わせるのはサービスのつもりなのかもです。
私が大学時代にサークル(※部員の7割が男性)で先輩(♂)から言われたのですが
飲み会の席なんかで男の子が女の子に下ネタを振るのは、セクハラのつもりではなくて
「自分が下ネタ大好きだから、自分にとって楽しい話題を相手にも振ってあげなきゃ!」
……という余計なお世話、じゃなくてサービス精神、或いは親切心の場合も有るのだとか。
勿論セクハラのつもりで言ってる輩もおりましょうが、そうでない場合も有るってことで
イシダ先生も、もしかしたら、客席サービスのつもりで下ネタを書いてるのかもしれない。
(まぁ自分が好きってのも有るでしょーけどね当然)(本当にフォローする気あるのか俺)




話が逸れちゃいましたが。 ええっと、本筋に戻しますと。


私にはみんな似たりよったりに見えてた “イシダ的☆とっておきヒーロー”
今回の 『大坂侍』 も、公式にあらすじ出るまでは、そんな話かと思ってました。




『大坂侍』 の主人公・鳥居又七@きりやんは女性に奥手、不器用な優等生タイプ。
だから誠実だけど、要領はどっちかってーと悪いし、損な役回りになることも多い。
でも彼の周りにいる女性達はむしろそんなとこに惚れて、又七に迫るんだけど
当の又七は逃げ回ってばかり。 何故かとゆーと、女性に奥手だから(そのまんま)

今までのイシダ作品的ヒーロー像と、何から何まで違う。 どころか正反対。

何より違うのは又七がとにかく常に 「受身」 ってことだと思うんですけど、
この 「受身」 という、うっかりすると周囲や状況に埋没してしまう主人公像を
現タカラヅカ界きっての受身役者(だと私が勝手に思っている)きりやんが
実に上手く、リアルに、人間味溢れるキャラクタとして魅力的に演じている訳で。


このお芝居には原作があるらしいけれど、私はソレ、読んだことが無いので。
だから観ていて、何度も思ってしまった。 これアテガキなんじゃないかな、と。


「けったいな人々」 という副題が現している通り、この話の登場人物はみんな、変(笑)
しかし変っていうのは裏を返せば個性的ってことで。 皆が皆、揃ってすんごい濃い。
そんな “濃い” 人々に囲まれ、お金が総てを支配するヘンテコな世界で翻弄されている
又七@きりやんはそういうキャラクタ。 最初っから最後まで、もう振り回されっぱなし。
嵐のように押し寄せる怒涛の展開の中、板切れにしがみついて漂流してるよーな感じで。

でも。 そんな嵐の中で、沈まないよう漂流し続けるってのは見た目以上に難しいと思う。
だって波に翻弄されつつも、水面下では一時も休まずバタ足続けている訳ですからね。
解りにくい比喩になってしまったけれど、受身芝居ってそーゆーもんじゃないかなあ、と。
美しいフォームを気にしながら泳ぎ続けるのもそりゃあ、大変だし難しいことだけども
周りのひとが泳ぐことによって出来た波を受けつつ浮き続けるのだって至難の業ですとも。


きりやんはお芝居そのものに関して受身を取るのが上手いんじゃないかと思うのですが
それ以上に娘役さんに対して受身体勢取るのが上手い!! とも思うのですよ私は。
月組出身者には攻め攻めな娘役さんが多い、てのも私の勝手な偏見なんですけども(爆)
そんな私的・攻め攻めな娘役さんの代表格である、あいあい、それから、るいちゃんと
2人の可愛い攻めっ娘を相手に主演を勤め上げた 『愛しき人よ』 が記憶に新しいもので。

攻めな娘役さんて貴重だけど、そのぶん相手役を選ぶな~と個人的には思うのですが
今回もまた、攻めキャラな娘っ子・お勢をこれまた攻めな娘っ子・ねねちゃんが演じ
そんなこんなで破壊力2倍になった(笑)暴走型ヒロイン “お勢ちゃん” を
正面からガッシリと受け留めてあげている又七@きりやんがホント、男前でして!!
私の勝手なイメージですけど、きりやんて亭主関白タイプでは決して無いと思うのですよ。
たとえば相手役さんと銀橋渡るにしても、相手役である娘役さんに先に渡らせてあげて
自分は後ろから優し~い眼差しで彼女を見守りつつ渡りそうな感じ、と言うか(妄想妄想)


ねねちゃんは一歩間違うとタダの我侭娘になりかねない、難しいヒロイン像を
すっごくキュートに演じていて、天真爛漫な笑顔が愛くるしいばかりだったのですが
そんな暴走娘・お勢ちゃんをずっと見守り、守ってきたのだろう又七というキャラクタ
それを演じるきりやんもまた常にねねちゃんをしっかり受け留め、包んでいたので
主演ふたりの相乗効果も素晴らしかったと言うか……まとまらなくなってきた(自爆)

駄目だ。 言いたいこと、書きたいことがいっぱいありすぎてちっともまとまらない。

何より言いたいのは、とにかくこの又七って役がきりやんにしか出来ないってことです。
そして、いつも何が描きたいんだか(私には)よく解らないイシダ作品なんだけども
今回はよく解った気がして。 イシダ先生が、きりやんで、一体何を描きたかったのか。




又七は(剣は強いけど)ズバ抜けた才能を持ってたり、天命を背負ってる訳では無い。
現代だって彼に似た感じのにーちゃんならその辺に1人2人いそうな感じだ(笑)
賢い訳でもなく、女にはそこそこモテるが色男ではなく、金も飛び道具も必殺技も無い。
だから “とっておきのヒーロー” ではない。 ごくふつうの、身近にいそうな青年。

でも、だからこそ、お勢@ねねちゃんが又七に惚れ込んでいるのが解る。
自分には彼しかいないと思い込み、どこまでも彼を追いかけていくのが理解できる。

きりやん演じる又七がリアルだから。 ふつうに、身近にいそうな男の人だから。
あんな誠実な幼馴染みが昔っから自分を見守ってくれてたら。 守ってくれていたら。
自分には彼しかいないんだ、と思い込むようになっても当然だと私は思うもの。
「大きくなったら彼のお嫁さんになるの」 そう信じ込んだだろう彼女に共感できるもの。


とっておきの、特別なヒーローってのは結局、身近にはいないものだから。

特技も、特別な才能も無い、けれどずっと自分の身近に “いてくれた” 彼
そのひとこそが女の子にとっては “私だけのヒーロー” になり得るんだと思う。


「ごくふつうのひと」 である又七が、イシダ先生的に素敵な主人公なのかは解らない。
けれどイシダ先生が描いた “きりやんが演じる、ごくふつうのおにいちゃん” は
自分だけのヒーローになって欲しいわ!と思ったくらい、私には素敵なヒーローだった。




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【2007/06/13 22:49】 | つきぐみ観劇日記。 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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