スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
靴とケーキと、キムシン論。@映画 『マリー・アントワネット』 感想。

本当は生活リズムがもうちょい落ち着いてから行く予定だったのが
我慢出来なくなったらしく、気づいたら映画館にいました(爆)


映画の感想である筈が、何でか 『暁のローマ』 についてよく語ってます。




私、キルスティン・ダンスト大好きなんですよ(超唐突)

この方との初めての出逢い?は、これも映画で、 『若草物語』 のエイミー役。
おしゃまで愛らしい自然体の少女に一目惚れして、以来気にしてきました。
レンタルビデオで見た 『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』 は衝撃でしたね。
最近の作品だと、正しくヒロイン目当てで見た 『スパイダーマン』 とか(笑)


そんな、個人的に大大大好きな役者さんであるキルスティン・ダンスト嬢の
解釈としては新しくもない(と思う)けど描写としては新しい、アントワネット像
小悪魔ちっくな可愛らしさに、予想していた以上にめろめろになりました♪
キュートで、程好く色気があってコケティッシュで、猫のような不思議な魅力。
加えて一国の王妃らしからぬ、まるで幼子のような天真爛漫さが、堪らなくって。

この映画はマリー・アントワネットの心情を、嫁入りより前から追っていくので
アントワネットを演じる役者は、彼女の軌跡をなんと14歳から演らねばならない。
キルスティン・ダンスト嬢は恐らく “もの凄い美人さん” とは違うと思うのですが
ふとした表情にあどけなさが覗く辺りが14歳を演じる彼女自身を無理無く見せて
この映画で描かれるアントワネット像にはぴったりだなと、個人的には思いました。


キャスティングに関しては、主役のマリー・アントワネット以外も皆ハマり役で
ルイ16世の朴訥とした雰囲気や不器用さは私の想像していた通りだったし
光を集める大きな瞳が印象的なフェルゼン伯は、王妃が恋するのも納得の王子様。
観客としては、配役段階で疑問を覚えないので、見ながら引っかかることも無く
極自然にアントワネットの視点に感情移入が出来たのが、凄く良かったなと。



さてさて。 その他細かな部分の感想は、常日頃より仲良くさせて頂いてます
お友達ブロガーの舞奈さんがとっても詳しく丁寧に触れてくださってるので
舞奈さんにお任せするとして(人任せ)(ゴメンナサイ)私は別の観点からのお話を。

……別の観点と言っても、むしろ、映画とは全く関係無いお話なのですが(爆)
ヅカファンとして、この映画よりヒントを得まして、私なりのキムシン論を少々。



木村信司氏と言えば、 『スサノオ』 『炎にくちづけを』 『暁のローマ』 等々
世界平和と、(木村氏曰く)愛をテーマに作品を作っている演出家さんですね。
作品の特徴としては、役が少ないために主演者周辺以外は群集に組み込まれがちで
そのせいで下級生ファンからは顰蹙を買いつつも(苦笑)ナンバーを多く用意し
コーラスを上手く使うことで作り上げているのは結構正統派なミュージカルかと。
主張が強いきらいは有りますが、演出は面白いと思います。 以上、個人的な見解。

で、キムシン作品のパターンと言えば、民衆が馬鹿ってことだと思うんですが(笑)
映画を見てこの謎が解けたと思ったんです。 木村氏が何故、民衆を馬鹿に描くのか。


簡単なことです。 民衆ってのは、総じて愚かなもんだからです(ばっさり)


昨年末、帝国劇場でミュージカル 『マリー・アントワネット』 を観た時も
目の前に描かれる民衆の、そのあまりの愚かさに寒気すら覚えた私だったんですが。
(※帝劇 『マリー・アントワネット』 の観劇感想はこの辺に置いてあります)
この映画では、民衆が出てくるのは合計してもせいぜい数カットくらいなものなので
印象に残り辛いんですけど、描かれ方は帝劇と、さして変わりはありません。
民衆は馬鹿でした(きっぱり) ろくに出てこないから気に障らないってだけで。

映画では主にアントワネットの心情を追ってるので、余計にそう思えましたね。
アントワネットの浪費癖、彼女の軌跡を追っていくと納得出来てしまうんだもの。
わずか14歳の少女が、長年敵対していた国に、たったひとりで嫁入りに来て。
味方なんて誰もいないんだもん。 おべっかと悪口ばかりが囁かれる宮廷なんて
牢獄とどこか変わんないんだか、て感じ。 王族すらもが彼女の陰口を叩く。
オーストリア女だの、敵のスパイだのって、14歳を相手に。 恥ずかし気も無く。
そんな大人達と、くだらないしきたりばかりに囲まれて月日を過ごしていけば
そりゃあアントワネットだってグレますがな(笑) パーッと騒ぎたくもなりますよ。


民衆のどこが愚かなのかと言うと、そういうことを、何も解っていないところです。
何も解っていないくせに、自分達のその知識不足を勝手に想像して補って、
アントワネットが諸悪の根源なのだと決めつけてみんなで攻撃しているところです。


その辺のフランス史をちょこっと勉強したひとなら、知ってることと思いますが。
フランスの財政破綻は別にマリー・アントワネットの浪費のせいだけじゃないのね。
2代前の国王(=ルイ14世)の時代からの出費が積もりに積もった結果な訳で
ルイ16世の時代だって、映画にもあった通り、独立戦争中の米国に援助金送ったり。
国民はそういう細かな事情を知らないのに、ぜんぶ王妃のせいだと決めつけている。

何故か。 理由は色々でしょうが、私は王妃が外国人だからってのが大きいと思う。

だって、王妃の味方、殆どいないんだもん。 それ故に皆で遠慮無く攻撃出来る。
王妃はフランス人じゃないから。 元々敵対していた国、オーストリアの女だから。
だから、 “攻撃しても良い” 。 正当な権利として。 正当な行動として。
彼女を攻撃するのは悪いことじゃない。 悪いのは、敵国出身である王妃の方で。
ずっと世継ぎが生まれなかったのも、国王は悪くない、みんな王妃のせいだった。
今フランスが窮乏しているのも、王妃のせい。 すべて、何もかもが、王妃のせい。


…………。 気 色 悪 。(正直すぎて申し訳無い)


きもちわるい。 こういうの。 私は、こーゆーのが、いっちばん好きじゃない。
皆で寄り集まって、都合の良いことばかり信じて、 “絶対悪” のひとりを攻撃する。
このひとは悪いひとって決まっているから攻撃して良いんだ、ってことにする。
そうやって正当な権利を主張して攻撃する。 さも、正しいことであるかのように。
本当は国政の仕組みなんて、誰も知らないくせにね。 無責任についていってたのに。
不満が出た途端に攻撃する。 どこか一箇所、 “攻撃しても良い場所” を作って。

アントワネットが浪費した現場も、過程も、誰もその目で見た訳でも無いのに。
「パンが無ければケーキを食べれば」 だって、王妃は一言だって言ってないのに
王妃がそう言ったのだという噂を皆が信じる。 その方が都合が良いからね。
都合良く、ますます “正当な理由” でもって、アントワネットを攻撃出来るもの。
攻撃はしたいけど、加害者にはなりたくないのかな。 被害者でありたいのかな。
“可哀想な民衆である我々が、正当な理由でもって、悪の王妃を囲んで攻撃する”
……ほんとうに、心底、きもちわるい。 偽善的な被害者根性、としか思えない。


勿論、国民は事実として苦しんでいたんだから。 怒る権利が無いとは思わない。
ただその怒りが何の疑いも無くアントワネットひとりに向けられている、
その状態が、傍から見ていて、不快としか感じられないんですよ。 私には。
で、キムシンがどうしていつも民衆を馬鹿に描くのか、理由が解ったと思った。
民衆が、集団ってのが、ほんとうに愚かだから。 それだけのことだったんだ。


だって、集団の中では、ひとりひとりの意見なんて皆無に等しいんだもん。
当たり前のことですけどね。 別々の思惑持ってたら、集団になり得ないもの。
皆で足踏み揃えて一致団結して、同じ主張を掲げて同じ行動をとっていく。
それが、集団というもので。 その中では、個人は、有って無いような感じで。

だから、その中のひとりが 「王妃は悪!」 と言えば、周りの皆はそれを信じる。
その情報の真偽について自分の中で吟味し直そう、なんてひとはいない。
そんなことしていたら集団から外れてしまうからね。 ついていく、だけで良いの。
お互いがお互いを信じ込んで、お互いに寄りかかって、お互いについていく。
『暁のローマ』 でアントニウスの一言に、皆が揺さぶられて動かされたように。
自分の意見なんて、主張なんて、何ひとつとして持たないローマ市民たち。 
当たり前だよ。 そんなの持ってたら、そのひとは最初から集団の中にはいない。


世継ぎを産もうとアントワネットが頑張っていたのは、自分のためだけで無く
そこにはフランス王妃としての務めを果たしたい気持ちも有ったかもしれないのに
そういうところは誰にも目を向けてもらえずに、抹殺されていく哀れな少女。

その姿が、私にはなんとなく、 『暁のローマ』 のブルータスに重なって見えた。
彼だってローマを愛していたのに、その愛し方がひととは違っただけで
理解されずに、 “異物” として抹殺される。 「悪」 なのだと決めつけられて。


『暁のローマ』 を観劇した直後は、自分のことなのに、理解しきれなかったけど
あの笑顔いっぱいのラストシーンを見て違和感を覚えた理由がようやっと解った。


“誰もがローマを愛している。 たとえ、愛し方は違っても”
そう歌いながら、ブルータスも交えて、笑い合っているのがおかしいんだ。
だって皆、愛し方が違うから、だからブルータスを殺したくせに。
ブルータスが死に追いやられたという劇中の事実は、あのラストとは激しく矛盾する。
市民達が笑顔でブルータスを迎えている、その光景があまりに嘘臭いのは
劇中で、皆がブルータスを理解しようともせずに殺していたから、だったんだ。
それを今更のように理解し合ったのだと笑顔で歌われても、白々しいだけで。

なんだか、私の方こそが今更のよーに、キムシンの電波を受信出来た気分(笑)
あの無意味にハッピーなラストシーンはやっぱり皮肉だよね木村センセ?
……ってのは冗談ですが。 でも、今になっても、すんごいよく覚えてるのが
キムシン、 「歌劇」 誌上で、ローマ市民にはヅカファンを重ねたって言ったのね。
脚本を書いていた当初、そこにどういう意図を込めてたのかは解りませんが
その喩えが上演時でなく今、当を得ているように感じられるのが、私的に凄い皮肉。



とまぁ、書いてくうちにどんどん話が逸れていってしまったのですが(爆)
とっても楽しい映画でしたよ。 カメラワーク含め、演出も私好みな感じで。
サウンドや色彩が限り無く現代調なので、見ていて受け入れやすいですし
ベルサイユ宮内での撮影には、3年前に観光に行った時の感覚を思い出しました。
なので、フランスを旅行してベルサイユ宮殿に立ち寄った方にもオススメです。
宮内で撮られたシーンは結構多いので、思い出を刺激されること請け合いかと。
……因みに私はベルサイユより、フォンテーヌブローが好きでしたが(こらこら)

それから、綺麗なもの・可愛いものを見るのが好きな女性の方にもオススメかも。

色とりどりの可愛い靴と、見ているだけでお腹いっぱいになりそうなケーキたち
そしてキムシンの民衆論(笑)が頭に残ってしまった、そんな映画でした♪





   ●余談ですが。●


『ベルばら』 お好きな方にも、この映画はとってもオススメと思います♪
理代子女史がいかにたくさん調べものをしてあの漫画を書いたか、解る筈(笑)





   ●そして、いっこだけ訂正。●


文中に、キムシンが、ローマ市民とヅカファンを重ねたって書いたのですが
正しくは 「ローマへの愛と、ヅカへの愛を重ねた」 でした(爆)
当時書いた 『暁のローマ』 感想記事を読み直して気づいたので、謹んで訂正。
ひとの言葉には嘘書いちゃ駄目ですよね。 申し訳ございませんでした(深々)

因みに、当時書いた 『暁のローマ』 感想記事はコチラに残してあるんですけども
ローマへの愛とヅカへの愛を重ねるなら、ローマ市民はヅカファンだよねと
そう考えたのは でしたね。 ごめんね木村センセ、勝手に共犯者にして(爆)


―― それにしても、当時の自分が、そんな発想をしていたなんて。


自分で記事を読み返していて、正直、ちょっと戦慄した。
あの頃は、 “今” のことなんて、何にも解ってなかった筈なのになあ。




スポンサーサイト
【2007/01/25 16:48】 | 映画メモ。 | トラックバック(0) | コメント(3) | page top↑
<<胃が痛い。 | ホーム | 水と油も、頑張って混ぜ続ければ混ざるんじゃないかと。>>
コメント
私もキルティン・ダンスト大好きです。
女性の趣味が合いますねーなんて(笑)
で、近々友達と観に行きます。

先に観た別の友達は、とにかく美術、衣装が素晴らしかったと感動してました。
一言で言うと、「マリー・アントワネット(@キルティン・ダンスト)のプロモーションビデオ」とも言ってましたけど。
【2007/01/25 17:25】 URL | メイメイ #-[ 編集] | page top↑

キャハッ♪
遂にご覧になったのですね!?(大喜)
マリー@キルスティンちゃん♪
可愛いですよね~!小悪魔ですよね~!素敵ですよね~!
私も大大大好きですっ!!!(鼻息)
それに凄っく綺麗で美味しそうでチャーミングですよね♪

えぇっ?舞奈さんとこ・・・ってウチ?
うっそォ~~~!!!(驚愕)
あんなヘンチクリンなブログに繋げちまったらトマさんの品位が!!!
いいんですか!?もう戻れないトコいっちゃいますよ!?(小声)
それにしても光栄です。
トマさんの足元にも及ばないとんでもない感想書いてますが・・・
繋げて頂けて、メッチャ嬉しいです♪
ありがとうございます(深々)

いや~それにしても何故にトマさんの感想レポはこんなにも素敵なの!?
とても同じ映画を観たとは思えない(汗)
ってか、本当に細部に渡って論説がピシッとしててカッコイイよな~(溜息)
何でこんなに深く深く考察出来るんだぁ~~っ!!!
トマさんとの共通点と言ったら「キルスティンちゃん可愛くって小悪魔で素敵♪」これだけやん(泣)
まあいいや(開き直り)

でも烈しくトマさんの意見に同意です!
民衆も目くら滅法な大バカですし、ルイ国王も国政を側近に任せっきりで
あれじゃ国が潰れますよね。
で、全部の責任をマリーに押し付けやがって!!!
でも良く考えると歴史を後世に伝術する作業を行う歴史学者って大抵男性でしょ!?
嫁に来た女性の立場とか世継ぎ問題の苦悩とか社交界の細かい鬩ぎ合いなんて
凡そ想像も出来ない訳じゃないですか!?
だから・・・良い様に捏造されてる所もあるのかなって思ったりしますね。
まして敵国から政略的な意図を持って嫁いで来た女なんて・・・ねぇ。
華やかな映像の影にある女性監督ならではの歴史への小さな抵抗っぷりに共感しちゃいますね(笑)

いやいや・・・それにしてもトマさんはやっぱ凄いよな~~(ぶつぶつぶつぶつ・・・)
【2007/01/25 23:57】 URL | 舞奈 #-[ 編集] | page top↑

>メイメイさん。

同士様発見!! 名乗りを挙げて頂き、感激の至り(笑)

メイメイさんはこれから見に行かれるのですね。
美術と衣装は本当に素晴らしかったと私も思いました。
プロモーションと言われれば、確かにそうかも、ですが(爆)
私はキルスティン嬢のことが別格的に大好きですので
プロモーションでも何でもやってくれ、大歓迎!!ですね☆
(↑凄い手前勝手な発想…)(所詮ファンなんてそんなものです)





>舞奈さん。

ええ、見に行って参りましたとも!!
我慢出来なくなったのは舞奈さんのせいですわよっ♪
あんなに素敵な感想書かれるから…(責任転嫁)
と言うのは冗談で(申し訳無い)本当に素敵な映画でしたよ☆
見に行って良かったです。 ありがとうございました♪

ええ、キルスティン嬢は本っっ当に可愛くて美味しそうで!!
むしろケーキより彼女の方が美味なんじゃないかと(真顔)(恐)
それに、舞奈さんがブログで仰っていた通り
フェルゼン伯は素敵でした。 可愛くて格好良くて王子様で(惚)
あの瞳が特に好きです。 吸い込まれそうになりましたですわ。

いや、私の感想なんざ、ちっとも素敵じゃないですよ~~。
てゆーか映画から話逸れてるし(爆)書いててぐるぐる状態でしたが
もういいや、これ以上書けん!と開き直ってUPしちゃいました。
すんごい自己満足ですよ。 まあ、いつものことですけど(こらこら)
舞奈さんこそ、すごく解りやすく映画をレポートしてくださってて
私はその感想を拝読して我慢出来なくなったんですもん!!(まだ言うか)

ところで、歴史は良いように捏造されてるんじゃないかというお話。
その通りだと私は思いますよ(笑)所詮は勝者が書くものですし。
以前にもどこかで書いたと思いますが、アメリカの教科書とか凄いですよ。
第二次世界大戦が、まるで小説のように描写されていますから。
当時の大統領はヒーローって感じだし、東条さんは解りやすく悪者、
慈悲深い日本の天皇陛下はただ利用されただけ…ってな具合です(苦笑)
人間誰でも、自分の都合良いようにしか書けませんからね。 どうしても。
私の大好きな芥川氏の小説 『藪の中』 なんて正にそんなお話ですし。
だから、民衆には民衆の立場からの主張や言い分があったように
マリーにはマリーの想いがあったんですよね。 ろくに残されていないけど。

べつに、民衆が悪いとか、マリーは全然悪くないとかは思わないんですが
でも、ひとりひとりがお互いの気持ちを尊重出来れば、誰も死なずに済むのに。
哀しいな、って。 そんな風には、少しだけ思ってしまいました。


【2007/01/26 01:18】 URL | トマ #-[ 編集] | page top↑
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://toma723kanon.blog50.fc2.com/tb.php/106-d9552d6f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。